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2025年1月19日 カナダ、注文を受ける画面の操作は『ながら運転』法改正を求める声も
2025.02.26 国外ライドシェア情報
昨年7月、フードデリバリーで働く男性が、宅配注文を受けるためにスマホ画面を運転中に一度タップしたことに対して違反切符が切られた。納得がいかなかった男性は裁判を起こし「画面を一回タップしただけだ。仕事を得るには注文が入った際に5秒以内にタップしなければならない。」と主張した。第一審は適切に取り付けられた電子機器への一度のタップ操作は自動車法で認められているとして男性を無罪にした。しかし、政府側はこれを不服とし控訴を行った。先月の第二審では「法律は電話に対応するための一回のタップ操作を認めるだけに過ぎず、アプリ操作などその他の機能の操作は求めていない。」と一審の判決を覆し、男性に295ドルの罰金を課した。判事は男性が職務中に可能な限り安全に活動していることを認めた一方で、法律順守の必要性を強調した。
この判決にドライバーなどのギグワーカーやその支持者らは法律が時代に合っておらず、改正するべきだとの声を挙げている。同様の切符を複数回切られたことがる別の男性は「注文を受けなければお金を失い、受ければ切符が切られる。」ともどかしい現実を語る。切符が切られると違反点数が増えていき、最悪の場合仕事を失うことにもなる。ある弁護士は「法律が過去15年で一度も改正されておらずテクノロジーを伴う現代の形式とあっていない。注文を受けるためにタップすることが、電話を取るためにタップする事より危険なはずがないため、筋が通らない。」と法律が時代に則したものではないことを指摘した。政府の法務官は「最後に法律が改正された際にはアプリの商業利用の普及が予期されていなかった。」「今後、技術の進歩や革新的な慣習、ながら運転に関する裁判所の判断を注視していきたい。」と述べている。一方で、州内の重大事故の内4割以上が「ながら運転」により引き起こされていることも強調し、さらに危険な行為を抑制するためにも厳格な法の執行が不可欠であることを付け加えた。