ライドシェアニュースNEWS

　今週水曜日、ニューヨーク市長と市のタクシーリムジン協会の委員は、かねてから進めていた2030年までに市内の全ライドシェア車両を排出ガスゼロまたは車いす対応車両へ移行する計画をまとめた『Green Rides』が可決したことを明らかにした。ニューヨーク市では2018年から渋滞緩和やタクシー業界保護のために市内のライドシェア車両台数を制限し、新たなライセンス発行をしてこなかった。今回、法案が可決したことを受け今週木曜日から台数規制を解除し、電気自動車を持つ新規ドライバーへのライセンス発行を開始すると発表した。市では2024年末までに電気自動車や車いす対応車でのライドシェア配車数を全体の５％にまで持って行きたいと考えている。電気チャージのインフラ整備が一定の水準に達しない場合にはルール変更や修正を行うとしている。また、上限規制により業者間やドライバー間で搾取的なリース契約が横行するなど問題視されていたが、規制解除により問題が解決に向かうと考えられている。
　一方で、タクシーとライドシェアドライバー両者の代理を務める団体の代表は、上限規制の撤廃はドライバーの財政的安定性を崩壊させることになり、既存のドライバーが新規ドライバーとの競争に勝ち残るために、通常の車に比べ高価な電気自動車の購入を強いることになると語っている。また、チャージステーションのインフラ整備が電気自動車購入と同じ速さで進まないことにも懸念を示している。