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2022年2月6日 メリーランド州、乗客によるドライバー殺害事件で企業に責任なしと判決
2022.02.08 国外ライドシェア情報
3年前にアメリカメリーランド州バルチモア市でライドシェアドライバーと乗客が、途中で乗り合い乗車した2人目の乗客により銃撃を受け殺害される事件が起こった。この2人目の乗客は薬物によりハイになっていた。その後の調査で、乗客の加害者男性は21年前にも殺人の罪で刑務所に入っていたことが判明した。被害者遺族らは「企業が乗客の犯罪経歴調査を怠ったことで事件が発生した」として企業の責任を問う裁判を起こしていた。
先週、アメリカ地区裁判所は「企業に乗客の犯罪経歴調査を行う義務は無かった。」と原告の主張を退ける判決を下した。「例え加害者男性が21年前に殺人を犯していたことを企業が認知していたとしても、加害者男性がドライバーを襲うことは”十分に予見可能”ではなかった。」と述べた。一方で「企業のボーナスシステムはドライバーに企業の選んだ乗車を受け入れるようプレッシャーを与えている。」と企業の問題点を指摘した。そのうえで、「ライドシェア企業に乗客の経歴調査の実施を科すことは、タクシーや”個人間の衝突や犯罪のリスクが存在する個人的空間”にサービス提供者を派遣する企業らにも同じ義務を求めることになり、この行為がメリーランドのポリシーに合致していると明らかにならない限り、義務の拡大は躊躇する。」と語った。