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2024年9月1日 ワシントン州、ライドシェア企業は殺害されたドライバーへの安全配慮義務を負う
2024.09.09 国外ライドシェア情報
アメリカ第9巡回区控訴裁判所は、ライドシェア企業とライドシェアドライバーは『特殊な関係』にあり、ドライバーを危険な乗客から保護する安全配慮義務を負うとの判決を下した。2020年にワシントン州イサクアで男性ドライバーが2人の乗客により殺害され、遺族がその責任を求め企業を訴えた。裁判資料で遺族の弁護士は「世界で最も洗練された情報収集分析システムの開発および商業化したにも関わらず、ドライバーに危険を及ぼす可能性のある利用者を排除するための基本的な本人確認システムの導入を怠った。」と主張した。2021年、第一審で裁判所は企業の主張に沿った判決を下したが遺族は控訴を行った。先週の30日金曜日に控訴裁判所は、容疑者2人が偽名と非認証の支払い方法を利用しアカウントを作成していたことをドライバーに警告することを怠ったと認め、第一審の判決を覆した。判事らは「一般的に、(不当行為では)第三者が他人に危害を加えることを防止するために、第三者の行為を管理する義務は存在しない。」と指摘し「しかし、当事者間で特殊な関係が証明されれば、それは変化する。」と述べた。判事や州政府は複数の『特殊な関係』を認識しており、例として学校と学生、宿屋と客、雇用主と従業員を挙げている。判事らは「このライドシェア企業と被害者の関係性を証明する有効で議論の余地のない証拠を遺族らは提出していた。」と述べた。また、判決は第一審の判事が適切な処理をせず、複数のファイルを不適切に封印したことや第一審の判断が及ぼす影響を非難した。